熱帯魚水槽のコケと藻の対策
水槽の中にコケが生えてくる事があります。
苔の原因は窒素化合物や燐酸塩等が増えてくる富栄養化の状態と光が主な原因になりますが、最初の水槽立ち上げ直後などは濾過バクテリアが少ないためほぼ間違いなく、水槽のガラス面や底砂などに茶色の苔が生えると思います。
この種のコケは珪藻といってある程度濾過バクテリアが繁殖してくれば生えにくくなくなってきますが、これにはそれなりの時間が必要です。
また、水草などに糸状の藻が生えてしまうこともあり、ガラスにつく茶色のコケのように簡単に落とすこともできず苦労するかもしれません。
これをまめに掃除するのが大変な場合は、コケを食べてくれる生物を水槽内に飼育すれば割と簡単に解決します。
ガラスにつくコケを食べる魚と貝
ガラス面につく苔の対策には、植物食性の強いオトシンの仲間や、ブッシープレコなどの熱帯魚と、貝が良くつかわれます。
下の画像はアルビノブッシープレコとオトシンクルスとビーシュリンプがほうれん草を食べに来ていますが、この種の熱帯魚は他の魚やエビと喧嘩をしたりはしないので好みで選べばよいと思いますが、ミニブッシーなどとして売られているブッシープレコは成長すると体調が10センチ以上になる事は知っておいたほうがよいでしょう。
またアルビノブッシープレコは
プレコの中では珍しく水槽の中で繁殖も可能です。
苔取り用の貝では淡水では勝手に増えないことと、コケとり能力が高いという理由でカノコ貝やイシマキ貝などがお勧めです。
糸状の藻にはヌマエビが有効
その他に水草などに生える藻のようなものも気になりますが、これらはヌマエビが食べてくれます。
グッピーやプラティーなども食べる場合がありますが、あまり期待できません。
小さいうちなら金魚もかなり有効ですが、柔らかい水草もどんどん全て食べてしまううえ、大きくなるとエビも食べてしまい、小型の熱帯魚との混泳も難しいので別飼育にする必要が出てきます。
この藻のようなタイプにも草に生えるタイプの緑藻と、アオミドロなどからみつくタイプの物がありますが、
からみつくタイプの物は可能であれば手で取るか歯ブラシなどにからめ捕る方法が有効です。
ヌマエビの仲間も種類が多くあり、私も何種類か飼育していますが、安くてコケとり能力が最も高いといわれているのはヤマトヌマエビです(このページの下にある画像にも写っています)
ただしヤマトヌマエビは淡水では繁殖しませんから買い足す必要があることと、サイズが大きいのでやや目立つこと、根の浅い水草を抜いてしまうことがあることなどに注意が必要です。
淡水で増える苔取り用のエビではミナミヌマエビが有名で安く売られていますが、私の感想ではアルジーライムシュリンプのほうがかなり強力なコケ処理能力を持っていると思います。
下の画像を比較すると濃い緑色の苔がなくなって隠れていた水草(リシア)が見えてきているのが分かると思います。
水草についた黒ヒゲコケ?も種類によっては食べるようですが、毛足の短かく黒い苔はどのヌマエビも食べないようなので、水草がコケよりも乾燥に強そうならば、水草が枯れないようにコケだけ乾燥させる方法や、水草を、お酢につけるなどの方法で弱らせたり枯れさせたりすることができます。
乾燥させたりお酢につけたりすると、水草が枯れることもあり得るので、少量の水草で試してみることをお勧めします。