熱帯魚水槽のろ過機について
水槽の大きさが決まったらろ過機について考えましょう。
ろ過機の働きというのは簡単に言って、水を循環させる働きと、ゴミをとる物理ろ過と、バクテリアの力を借りて熱帯魚にとって有害なものを分解する生物ろ過があります。
(ろ過の仕組みについて、詳しくは飼育水槽のろ過についてのページをご覧ください)
濾過機にはいくつかの種類があり、熱帯魚飼育で使う濾過器には外掛け式フィルター、上部フィルター、外部フィルター、底面式などのものがあります。
もし、今、水槽や道具のない状態なら、水槽とろ過機などがセットで販売されている物を買うのが簡単で、通常の熱帯魚飼育に問題も起きないと思いますが、ろ過機により手入れの際などに後々面倒なこともあるので実体験をもとにお話しします。
外掛け式
主に小型水槽で使われる濾過機です。
水槽の淵にひっかけておくだけのフィルターで、設置場所もとらず安く設置も管理も非常に簡単です。
水槽に入れる熱帯魚の量を少なめに飼育をして、餌を与えなすぎなければははっきり言っ何年も濾材の交換もせずノーメンテナンスでも、問題はなかったりしますが、大型のものでない限り、ろ過能力はあまり高くありませんので餌の量には注意が必要です。
方法として、底面濾過機に直接接続して使う方法があり、この場合は底砂を多くすることで、濾過能力を上げることができます。
上部フィルター
これも水槽とセットで販売されていることが多く、中のろ材を交換することによりろ過能力も高くできるのですが、水槽の上3分の1程度は覆ってしまいすので水槽の中は暗くなります。
ライトと水槽と上部フィルターのセットで販売していることが多く、安く購入できます。
また、掃除は楽とされていますが、ろ材を交換する際には、水槽の周りを汚さないようにかなり気をつけなければならないので、設置場所によってはそれなりに大変です。
このフィルターも底面濾過と直接接続して使うことにより、更に濾過能力を上げることができます。
外部フィルター
この濾過機もろ過能力は高く、上部フィルターよりも手入時に周りを汚したりする心配がありません、また水槽の見た目がすっきりするのが魅力です。
ただし、値段は他のフィルターよりも高くなり、水槽の外(通常下か横に)置かねばなりませんので置き場所が必要です。
また、ホースのつなぎ方やふたの閉め方などに問題があると、水漏れというアクシデントが起きるの場合があるので設置時やメンテナンスの後には注意が必要です。
このフィルターも底面濾過機と接続して使うことができます。
色々なものがありますが、私が使っているものはエーハイムのエコシリーズと、クラシック2213と2217、テトラのオートパワーフィルターで、どれも特に問題ありませんが、最も定評のあるのはエーハイムのクラシックシリーズです。
最初に使うのはエーハイムならエコのほうが操作が簡単で良いと思います。
外部フィルタを購入して、設置する際に詳しい説明書がない場合が多いように感じますので、ここにリンクを貼っておきます。
エーハイムへのリンクですエーハイム2217
水中フィルター
水槽の中に入れて使うもので、水槽のコーナーなどに設置でき、場合によっては底砂に埋めて使うこともできるので水槽の周りはすっきりとしますし、見た目もすっきりします。本体の中のろ材を交換すればそれなりの濾過能力があるようですが、他のろ過器との接続には工夫が必要な場合が多いです。
底面フィルターについて
おそらく熱帯魚屋さんで最も多く使われているろ過方式が底面濾過でしょう。
これはコストの面と、ろ過能力が優れていることのあかしだと思います。
底面濾過の仕組みは、水槽の底にスノコ状の物やパイプ状のろ過機ーを置き、この上に底砂を敷いてエアポンプや水中モーターで水を流す仕組みです。
底砂がろ材になるため、底砂は余り薄く敷いては効果が出ませんので、通常5センチ程度敷きまくのが一般に勧められていると思います。
利点は、設置場所が砂の中なので目立たない事や、砂の大きさが大きくない限りは稚魚の吸い込みなどの心配がないこと、また底面ろ過機は、他の各種フィルターと接続して使う事ができる事でしょうか。上部フィルターとの連結例した際のイメージです。
個人的にはほとんどの水槽で底面濾過と外部、上部などのフィルターを直結して使っています。
面倒があるとすれば底面フィルターは、細かい砂(特にソイル)を使った場合などは堆積物が底砂の間で固まってしまった場合は水の流れが悪くなるため、ろ材となる底砂の掃除が必要になることです(私は水流が回復する程度に底砂をつつく程度にしています。)
特に問題がなければ何年も必要ないことですがスノコ状の板の下に小さな砂がたまると底砂を水槽から出して掃除する必要も出てくるかもしれません。スノコ状の板の下を掃除する場合は、底砂をのかすなり、水槽から出すなりしなければならないので、設置する際によく考慮することが大切です。
底面濾過では底砂が濾材のなるので、ろ過能力を期待するなら底面ろ過機の上にセラミック濾材を敷き、その上に底砂を敷く方法もよいと思います。
個人的にはエーハイムのサブストラットプロ、パワーハウスのモノボール、シポラックスミニ、パワーハウスのSサイズとMサイズなどを使ってみましたが、コストパフォーマンスとpHに変化を与えないという点からサブストラットプロかモノボールがよいと思います。
その際は濾材はネットなどで包み、底砂と混ざらないようにしないとメンテナンスが大変になります。
また目の大きい砂やセラミック濾材のみでは適度に堆積物が濾材の間にたまってくるまでは、稚魚などが濾材の間に入り込んで外部フィルターや上部フィルターの中で出られなくなる場合がありますので注意が必要です。